週刊少年マガジン 2020年21号を持って無事に大円団を迎えた川柳少女。
近年ではなかなかお目にかかれない、心がほっこりするラブコメ漫画でした。
初期から両想いだった七々子とエイジ。
心優しい2人の結末を、簡単に振り返って見たいと思います。
最終話はこちらから読めます!
Contents
五七五でしか話せない女の子 七々子
川柳少女のメインヒロイン、雪白七々子。

七々子のユニークなポイントは、セリフのほぼ全てが「五七五」で形成されていることでしょう。
七々子が川柳で会話をする理由は考えがまとまらないから

「五七五」という制限をかけることによって、伝えたい思いをまとめることができています。
しかし、このユニークな会話方法は人によっては受け入れられず、七々子は中学校まで周囲から変な目で見られてしまいます。
誰もが逃げ出す怖い顔の男の子・エイジ
そんな七々子が想いを寄せるのは同級生の毒島エイジ。
彼の特徴はなんと言っても誰もが怯む強面。

街を歩けば皆が道を開けるほどに圧倒的な存在感を放つエイジ。
彼もまた七々子と同様に、その強面のせいで周囲から距離を取られてしまうのでした。
そんな2人を繋ぐキーワード
そんな接点のなさそうな七々子とエイジですが、2人の出会いは中学3年生のクリスマス。

2人は川柳の集会で出会います。
片や川柳の発表だけでそれ以外は話すことはできず、片や川柳とは呼べないような五七五を発表する状態でしたが、エイジの川柳に七々子が拍手をしたことから2人は接点を持ち、高校で再開します。
2人は見てるこっちが恥ずかしくなるぐらいのイチャイチャ期間を超えて、高校2年生の秋から付き合い始めます。

そんな2人を繋ぐキーワードを見て行こうかと思います。
告白はエイジから
開始当初から明らかに両想いだった七々子とエイジ。
付き合うのは時間の問題で、むしろどうやって告白をするのかに注目でした。
告白は151話になりましたが、それまでに告白の手段はエイジが語っていました。
告白をするのはエイジから。

そして想いは五七五で伝える。

エイジは徐々に決意を決め、告白は修学旅行でした。

好きだから
希(こいねがわく)くは
恋仲に
エイジが2年間悩み抜き、伝えたいことはこの五七五に凝縮されました。
五七五から普通の言葉に訳すとすると
「好きだからもしよかったら付き合ってください」
でしょうか?
シンプルですが、七々子が言いたかったことと一緒なのが良いですね。

エイジが七々子のために五七五で伝えた言葉。
でも七々子の返事は五七五ではなく「好き」と普通の女の子の言葉でした。
七々子が五七五を使うのは考えがまとまらない時。
考えをまとめて五七五にしたエイジと、考えがまとまった結果普通の言葉で返事をした七々子。
この2人がお互いを想う思いやりこそが、七々子とエイジがお似合いと言える理由であり、見てる読者がほっこりできるんだなって思います。
赤いバラ
赤いバラは七々子が好きな花で、花言葉は「キミが好き」。

これも川柳少女を話す上で欠かせないキーワードです。
七々子がエイジに渡したバレンタインデーのプレゼント。
7色のバラで作ったハーバリウムをプレゼントしたことがありました。

ただし、7色のバラは赤いバラの1色だけ足りず、代わりに入っていたのは「キミが好き」という手紙。

このビンは
赤いバラだけ抜いた代わりに手紙を入れたハーバリウムをプレゼントした七々子より
「赤無い」せいで
「開かない」の!!
ダジャレではありますが、赤いバラだけ渡せていないのはまだ「キミが好き」という言葉を贈れない七々子の照れ隠しです。
でもエイジに見えないように入れた手紙にはそのワードが書かれているので、まだ想いを伝えることができない七々子の精一杯の想いの届け方でした。
そんな赤いバラのプレゼントは3回目のクリスマスに実現します。
お互いに赤いバラのアイテムをクリスマスプレゼントとして交換し合いました。

エイジから七々子には赤いバラのネックレス。

七々子からエイジにはバラの香水。
さらに3回目のクリスマスにちなんで赤いバラを3本添えて。
ちなみに3本だと花言葉は「愛してる」になるらしいです。
シャッバ!!!!!!!!!!!!!
クリスマス
川柳少女で描かれた3回のクリスマス。
それはいずれも七々子とエイジにとって意味のある日でした。
1回目、中学3年生のクリスマスは2人が出会った日。

当時、五七五でしか話せないことにコンプレックスを感じていた七々子を救ったのはエイジの一言でした。
2回目は高校1年生。まだ友達の関係で迎えたクリスマス。

中学時代の友人と出会ってしまい塞ぎ込んでしまった七々子を、エイジはまた救い出します。
3回目は高校2年生。2人が付き合ってから初めてのクリスマスでした。

七々子とエイジにとってはクリスマスは必ず何かが起こる特別な日。
出会い、救われ、ちょっとだけ大人になる、そんな特別な日。
そして裏で七々子のお父さんが死んでる日。
くつひもが 切れちゃったので 歩けない
七々子とエイジの初デートは遊園地でした。
七々子は子供の頃、遊園地から帰りたく無い時に「靴紐が切れたから歩けない」と駄々をこねた事を、エイジとのデートでも使いました。

しかし漢エイジ、「靴紐のある靴じゃ無いだろ」とコレを華麗にスルー。
全部長がツッコんでいました。
そんなエイジにも挽回の機会が2年後に訪れます。

キスをしたい、けど門限が迫っているから早く七々子を帰らせなければいけないエイジ。
そんなエイジに対して七々子はまた駄々をこねるように「靴紐がほどけている」と伝えます。
が、漢エイジ、またしても華麗にスルー
エイジの返し方が同じなのがいいですよね。まるで成長していない!(いい意味で)

告白はエイジからでしたが、キスは七々子から。
この超積極的な七々子が超可愛いんですよね。
しかもあの清純そうな七々子が、駄々をこねてキスをするという、まるでどこかの部長に悪影響を受けたかのようなキス魔っていうのがもうGood!!!
もうこれでお腹いっぱいです。
川柳少女は全年齢向け作品なので、これで満腹です!
構わない どう思わ(見ら)れても 君となら
川柳少女ではたくさんの五七五が詠まれましたが、複数回詠まれたのはこの五七五だけではないでしょうか。
構わない
どう思われても(見られても)
君となら
1度目は七々子からエイジに向けて。

エイジが自分といると七々子も変な目で見られることを気にしていたことに対して、七々子は気にしないと伝えました。
2度目はエイジから七々子に向けて。

1回目と逆で、七々子が五七五でしか話せないことで一緒にいるエイジも変な目で見られているのでは?と囁かれたことによってクリスマス当日に落ち込んでしまった七々子。
それをエイジが励ますシーンでした。
3度目は最終回。七々子とエイジが付き合ってから。

3度目はただのイチャイチャのノロケです笑
3度出てきた川柳ですが、お互いをフォローするために七々子→エイジ、エイジ→七々子の2回、そして最後はただのイチャイチャノロケと、全部が異なる使い方をされているのが良いですね。
以上、七々子とエイジを繋ぐキーワードでした。
アマネ部長
実は登場当初はツッコミ担当だったアマネ部長。
今の汚れ仕事担当を考えると信じられませんね。
しかし、序盤は本性を隠していただけなのか、もしくはキャラ変を行ったのか、7話目の時点でもう大分怪しくなっていました。
いや、部長は結果オーライですけどね。
今の汚れたアマネ部長の方が似合ってますし。
そんな汚れ役のアマネ部長にも、恋の予感はありました。
相手はゴリラでしたが、それでもかなり良い雰囲気でしたね。
最後は明確に描かれることはありませんでしたが、コミックスの番外編であのゴリラとの後日談がないかなーってちょっと期待します。

汚れ役でもこんなに可愛い一面だってあるんだぞ!!!
168話目からのトビラページ
最終回までのカウントダウンが始まった回からのトビラページの演出がとてもよかったですね。
桜の木の下、最初はタオちゃんの元にキノッティが駆けてくるんですが、そこに琴姉と部長、五町らが集まってきて最後に七々子とエイジが集まる。
そして繋がるのは最終回の最後のページ、全員での記念撮影でした。
人が集まるまでのフィルム調なコマもカメラを演出していますね。
この演出はシャバいなー。
最後のページを見た時はグッと来ましたね。
グッとする演出をしてくれる川柳少女!シャバい!!
まとめ
最初から最後まで甘酸っぱさ全開を突き通してくれた川柳少女!
五十嵐先生お見事でした!
本当はタオちゃんやキノッティの友人関係や、五町とエイジを巡るストーリーも触れたかったんですが、七々子とエイジのイチャイチャが本当にもうお腹いっぱいすぎて、触れる尺がなかったですね。
かろうじてアマネ部長にちょっと触れることができたぐらいです。
部長のゴリラ物語は本当に続きが読みたいですね。
琴姉の書き下ろしがあった9巻のように、部長の書き下ろしで14巻とかでないかなと願っています。
七々子とエイジについては、本当に近年まれに見るピュア×ピュアな2人のラブコメでしたね。ピュアピュア過ぎてプリッキュア〜〜って感じ(激寒)
最初から最後まで七々子とエイジの両思いは崩れず、他のキャラになびくこともない。
五町などのエイジに惚れているキャラはいましたが、それでもエイジは七々子愛を貫き通しました。
ヒロインがたくさんいて誰と付き合うんだろう
ちょっとメインヒロイン以外とくっついてみよう
という近年の定番ラブコメ展開を、ある意味とんでもない正攻法で真正面から切り崩した作品でもあったかと思います。
いい意味で、こんなにハラハラせず、ドキドキするラブコメは他にないんじゃないかと。
しかもこれを五七五、4コマ漫画という制約をつけた上で展開した五十嵐先生には本当に脱帽ですね。
4コマ漫画としてのコメディの質も高かったのも素晴らしかった。
最近完結した五等分の花嫁も令和に残るラブコメだったと思いますが、川柳少女も異質な王道ラブコメとして、令和に残るラブコメだったかと思います。
五十嵐先生の次回作、4コマも見たいし普通に描く漫画も見たい!!
超期待してます & 川柳少女お疲れ様でした!!
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