「彼女、お借りします」の17巻感想 後編です。
前編では本ブログで毎週投稿している感想記事のリンクと1話ごとの見どころをまとめ、後編で改めて気になるポイントを考察していきます!
17巻感想記事の前半はこちら!
16巻の感想記事はこちら!
Contents
17巻 あらすじ
瑠夏との“誕生日デート”、進行中!! ラストシーンの“撮影旅行”に同行できなかった瑠夏と、「お願いごとを何でも聞く」という“約束”のもと、向かった場所はプール!! そこで和也は、「体に触れて欲しい」というお願いごとをされ──…? さらには2人の関係を大きく動かす“お願いごと”も!! 超積極的“仮カノ”×水着×お願いごと=??? ドキドキ必至の17巻──!!
17巻で気になるポイント!
瑠夏ちゃんの誕生日デートから始まり、夢が叶う劇場を見に行き、形になりかけたところで突如崩れてしまった夢。
怒涛の展開とはまさにこのことですね・・・
そんな瑠夏ちゃんにとって幸せで、水原・小百合ばあちゃんにとっても幸せで、和也・水原にとっての絶望までを振り返ってみようと思います。
健気な瑠夏ちゃんがトニカク可愛かった!
水原とのお泊まりデートの贖罪と考えていた和也ですが、そんな余計な考えは今回のデートには不要でした。
瑠夏ちゃんはただただ、お誕生日デートを楽しみたい女の子でした!

瑠夏ちゃん史上さいかわだったのではないでしょうか!?
ただお姫様になりたかった
普段のストームガール感を感じさせない女の子だった瑠夏ちゃん。
何か新たな一面を見た気がしますね。
ただその一方で隠れた命題も・・・
瑠夏ちゃんの健気さが見えた一方、その後に続く言葉は今後の2人の関係を少し不安にするかなーということも感じました。

和也君は私の運命の人なんです!
やっと出会えたたった1人の人なんですっ
瑠夏ちゃんの「ドキドキしない病」から救ったのは和也で、瑠夏ちゃんは9歳の時から8年近くその瞬間を待ち望んでいました。

それだけ瑠夏ちゃんにとって和也は待ち望んだ存在でもあり、だからこそ和也にお付き合いを懇願したわけです。
現時点では瑠夏ちゃんのセリフの通り、瑠夏ちゃんをドキドキさせてくれる”人”は和也だけ。
だから瑠夏ちゃんは和也から離れられませんし、和也が離れるときはそんな瑠夏ちゃんを見捨てなければいけなくなります。
そもそもの前提を言ってなかったですが、「彼女、お借りします」という作品は和也と水原の物語なので、メタ的に言ってしまえば結末は見えている訳ですよ。
つまりは和也と水原が結ばれて、瑠夏ちゃんとの仮カノ関係はいずれ解消されてしまう訳です。
別れ方次第ではありますが、現時点では
”世界に1人しかいない自分を救ってくれる人が、自分を見捨てていく悲しさ”
ということに繋がってしまいますよね。
まして瑠夏ちゃんは和也のわがままにここまで健気に尽くしてくれているのに、、、です。
瑠夏ちゃんのセリフから、改めて「瑠夏ちゃんと別れる」ハードルの高さを感じました。
でも救いはある
瑠夏ちゃんとの別れのハードルの高さは現時点ではどうしようもありませんが、「ドキドキ」にだけ焦点を当てれば”人”じゃなく別のことで伏線らしきことはありましたね。

映画撮影中に出会えたドキドキ。
”人”ではありませんが、瑠夏ちゃんの「ドキドキしない病」から救ってくれる別の手段であることには間違いありません。
これが和也と瑠夏ちゃんの別れのキーになるのかなぁと思います。
先輩に見習って無理やり別れる方法もある
マガジンという長い歴史を見れば偉大な先輩もいるものです。
「君のいる街」の青大君は「他に好きな子ができた」という理由であっさり明日香と別れましたからね。

賛否・・・というか否定の意見の方が多いシーンですが、別れ方としては手段の一つですよね。
好きじゃない人と付き合っていても未来はない訳ですから。
青大くんの英断ではありましたが、明日香を捨てたも同然です。
和也の性格的にはこの方法は使わないですね。
瑠夏ちゃんメインヒロイン昇格作戦!
もう一個くだらないことを言おうと思いますが、「マンガ」というくくりで言えばサブヒロインだったはずのヒロインがいつの間にか人気がでてしまい、メインヒロインに切り替わった作品も多々ある訳です。

メインヒロイン・東城を退けて結ばれた奇跡のヒロイン・西野
いちご100%の東城と西野の関係なんて最たる例ですよね。
夢の方向性が一致していた真中と東城。
間違いなく東城エンドで話は始まったはずなのに、圧倒的人気からサブヒロインだったはずの西野が勝ちをもぎ取りました。
瑠夏ちゃんファンもかなり多いので、今後の展開と人気次第ではワンチャン・・・
(雷が直撃した後に宝くじ3億円当たるぐらいの確率で・・・)
かのかりの構成でこれやっちゃうと、イロイロと辻褄合わなくなるのでないですけどね笑
冗談コーナーでした!
墨ちゃんの涙の意味
病院で水原と会話(?)した墨ちゃん。
最後、目に涙を浮かべているように見えたのでその意味を考えてみます。

映画のクランクアップを知って感極まったのかもしれません。
ただ、クランクアップについてはその前に2回拍手をしてお祝いしているんですよね。
むしろ、その前のセリフから何かを諦めたからの涙なのかなと思いました。

墨ちゃんの好きな人は和也ですが、和也の好きな人は水原。
水原が和也のことを好きなことまで墨ちゃんが知っているかはわかりませんが、和也のあの頑張りを見て、クラファンで映画を作るという結果を成し遂げた2人を見ると、2人の力の強さを感じてしまいますよね。
要は墨ちゃんにとっての失恋です。
墨ちゃんは優しいコですからね。
自分の失恋の辛さを噛み殺してでも、他の人のお祝いはできる子だと思います。
あと、ネタバレ的なことは余り触れたくないんですが、ここで失恋を悟っていると満足度156のラストシーンの墨ちゃんの表情も納得するんですよね・・・
たかが呼び方、されど呼び方・・・
瑠夏ちゃんから「和也」呼びされることになった和也。
和也自身はそこまで大した問題じゃないと捉えていますけど、果たして本当にそうなのかどうなのか・・・

まぁ”呼び方”なんて”呼び方”だしな・・・
その理論でいけば、水原のことを”千鶴”と呼べるのでは・・・?
というか、ずっと水原だけど”一ノ瀬”でもいいのでは・・・?と思ったり思わなかったり。
まぁ、和也と水原は本当の恋人じゃないので下の名前はやりすぎ感はありますけど、一ノ瀬呼びをすると意味は変わってきますよね。
また、水原も呼び方についてはそこまで気にしていない・・・体ででいます。

レンカノの恋人中は「和也さん」と呼ぶ水原ですが、恋人であれば呼び捨ても当然と・・・
これはレンカノ中に呼び捨て・・・くるか??
小百合ばあちゃんの笑顔
水原に最後の質問を投げかける前の小百合ばあちゃんの笑顔。

和也という水原が頼れる人がいる
逆に、和也もしっかりと水原を支えてくれている気持ちを持っている
そして墨ちゃんという友達にも会うことができた。
水原が一人ぼっちにならないこと、夢の形が見えたことの安堵感が笑顔に現れているのかなと思います。
そして最後の質問で親のエゴを押し付けていないことがわかったからこそ、頑張って保っていた緊張の糸がほつれ、倒れてしまったのかと・・・
雰囲気が彼氏と彼女!
今はレンタル中ではなく、一ノ瀬ちづるでいる場面ですが・・・

この仲良さげで楽しそうな雰囲気は、まさに彼氏と彼女という感じですね。
夢が叶う幸せ感で流石の水原も緩んでいるからだと思いますが、和也を前にしてこんな自然な水原が見れるとは。。。
こういう2人の姿を見たいんです、僕は!!
”悲しい真実”を強調した意味
17巻前編の感想記事で触れましたが、マガジン版と違い、コミックス版では以下の修正がありました。
【マガジン版】

【コミックス版】

わざわざ修正してまで強調したということは何か意味があるんだと思います。
なので、その意味を考えてみようと思います。
小百合ばあちゃんにとっての「悲しい真実」
一つ目は話の流れ通り、小百合ばあちゃんにとって悲しい真実であること。
小百合ばあちゃんに真実を話すことは、水原自身の罪悪感は拭えたとしても小百合ばあちゃんに嘘をついていたということを伝えてしまいます。
最後の時に、孫がまた一人ぼっちになるかもしれないという真実を突きつけるのは”悲しい真実”に他ならないですからね。
水原にとっての「悲しい真実」
もう一つ意味があるとしたら、和也との嘘の恋人関係は水原にとっても「口にしたくない真実」であるのではないかと。
2人の夢編で和也への想いを語ったシーンは、海君に対して「好きじゃなくもない」と語った限りで、結局どっちなんだい!!という状況ではあります。

・・・とは言え、水原の様々な態度を見ているとどう考えても好きですよね。
であれば、好きな人との恋人関係が嘘というのは悲しい真実でしかないと思うんですよ。
そして、和ばあちゃんの事もあるとは言え、今の状況は水原が「小百合ばあちゃんに言いたくない」から嘘の恋人を続けている状況です。
逆に言えば、小百合ばあちゃんが死んでしまうとその制約はなくなり、和也の決心さえできていれば和ばあちゃんにも真実を告げてしまえる状況なんですよね。
(当の和也にはその勇気はまだなさそうですが・・・)
水原は和也の「スキじゃない」を信じている状況ですから、和也は自分に気がない、そして家族という制約もなくなる。
そうなると待っているのは別れです。
長く続かないとわかっていても、少しでも長く、嘘でも恋人関係を続けたいと思っていれば、水原にとっても悲しい真実であるのかなと思いました。
17巻のさいかわ水原!

映画がクランクアップし、夢が実現する手前。
すべてが順調に進んでいた時期。
和也のことを話している水原は、自分でも制御できていないぐらい幸せで楽しそうな顔をしているんですよね
「和也のことを楽しそうに話している水原」
これが17巻のベストシーンだと思います。
キャラ関係図

和也と水原の関係に進展はないものの、和也と瑠夏ちゃんは瑠夏ちゃんが接近!
みにちゃんも和也の童貞卒業に協力してくれました!(結果実らず)
麻美ちゃんはなかなか出番がこないですねぇ・・・
18巻へ続く!
小百合ばあちゃんの最後の時。
今回ばかりは逃れられない状況で、この後和也は、水原は何を思い、何をするのか。
しかと見届けたいと思います!
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