【ようこそ実力至上主義の教室へ】<4巻〜5巻>堀北の成長へのステップ!

ようこそ実力至上主義の教室へ
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今更ながら読み進めている「ようこそ実力至上主義の教室へ」

1巻1巻がよく練られたストーリー構成で、数多いキャラクターが登場しながらも各々個性が光っており、本当によくできたラノベだと思います。

前回は1〜3巻の感想をやったので、今回は4、4.5、5巻の感想です。

堀北の成長に必要な要素が詰まった3巻でした!

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4巻

意外なヒロイン候補、軽井沢恵

ここまでクラス1モテる男子・平田の彼女として圧倒的なヒエラルキーを得ていた軽井沢恵。

女子カーストの頂点にいた軽井沢はカースト上位の女子らしく、イケイケの女子とつるみ、イケてない女子や男子を見下すテンプレ的な女の子でした。

それがいやいや、平田との関係性も嘘であれば、カースト上位の立ち位置を手に入れる背景が「過去のいじめ」だったとは・・・

軽井沢の今までの雰囲気からは考えられないような背景でした。

ただ、普段の態度からその背景を感じさせないことが軽井沢の凄さでもあるのかなと思います。

いじめの場面になるとフラッシュバックしてしまう精神的な脆さもありつつ、盛大に暴力を振るわれることも、秘密のために身体を差し出すことも厭わない軽井沢の精神的な強さという表裏一体を見た4巻でした。

軽井沢恵はしたたかである

カースト上位にいるちょっとおバカな女子から一変、精神的な脆さと強さ、そして計算高く今の立場を得て維持している軽井沢。

特別試験で優待者に選ばれた軽井沢ですが、優待者探しの過程で出てきたセリフを振り返ると、実はしたたかに自身が優待者であることを隠そうとしていたのがわかります。

「なにそれ。そんなの当たり前のことじゃないの?」
質問の意味を理解しているようで理解していない軽井沢が疑問を口にする。

千差万別の想い

綾小路視点ではまだカースト上位のバカな女子だった軽井沢。

一ノ瀬の質問にまんまと乗っかってしまったように思えますが、実は一ノ瀬の真意を読んだ上で「優待者らしくない発言」をわざとしたようにも見えてきます。

「あーそうだ。あんたって優待者?幸村くんと外・・・くんは違うみたいなんだけど」

ダブルクエスチョン

何気なく聞いた一言ですが、優待者である軽井沢が聞くセリフじゃないんですよね。

自身が優待者であることを隠すために聞いていた訳ですが、そのことからも軽井沢のしたたかさが伺えます。

軽井沢のバックボーンが明かされ、そしてただのカースト上位の頭が軽い女子という印象から一変した軽井沢。

今後の綾小路の駒?としての動きに大注目です。

Bクラスのリーダー 一ノ瀬穂波

したたかな女子は軽井沢だけではなく、もう1人、Bクラスのリーダーである一ノ瀬もまた、したたかな女子でした。

チリ、と後頭部に微かな電気が走るのを感じた。

それぞれの差

綾小路の何重にも練られた携帯トリックを看破し、さらには軽井沢が優待者であることまで突き止めた一ノ瀬。

実際には綾小路が動いたために一ノ瀬が何かすることはありませんでしたが、綾小路と同じレベルで罠を張っていたことには感心するばかりです。

そもそも寝ていたシーンすら餌巻きの様に見えていて、最初に来たのが綾小路だったためそこまで効力は発揮しなかった様に思えますが、アラーム代わりに携帯を使う、右ポケットに携帯をしまうところを見せる、という行動から「自分の携帯」であることを強く印象つける動きをしていました。

これをAクラスの町田辺りが見ていれば、確実に一ノ瀬の餌に食いついていたのかなと思います。

Aクラスが対話を拒否し、圧倒的不利な状況から後一歩でBクラスの完全勝利の土壌まで持っていた一ノ瀬の手腕は見事と言う他なく、やはり他の生徒とは違う実力の持ち主だなと再認識させられました。

4.5巻

葛城の話がいい話だった件

このハゲいいハゲじゃん・・・

・・・っていう感想で4.5巻の感想は終わりです。

先の展開まで知っていると色々と伏線はあったものの、まぁ4.5巻までの内容であればそこまで触れるものもありませんでした。

5巻

堀北と須藤の挫折

普通、悪者にハメられても最後は正義が勝つ!
・・・みたいな展開になるんですが、今回は終盤まで龍園が勝ち続け、堀北と須藤は負けっぱなし。

主人公はそんな状況に手を出さず、打ちのめさせられる堀北をスルーするというなんとも一風変わった絵面でした。

5巻のテーマは「敗北と再生」。

ここまで個人で戦ってきて人を頼ることを知らない堀北。
同じく他人に波長を合わせられない須藤。

1巻の時は反発しあっていた2人が同じ壁にぶつかり、しっかりと負け、そこから這い上がるストーリーはなんとも美しい物語の展開でした。

失敗は成功の元である

間違いなくポテンシャルがある堀北と須藤が成功するために、若者が大きく成長するために必要な失敗を経て、2人はDクラスの強い戦力になったと言える熱い展開でした。

櫛田桔梗の真意

表のニコニコした顔と1巻で見せたドス黒い裏の顔という二面性を持つ櫛田。

綾小路に裏の顔がバレた後も表の顔で接してきましたが、櫛田の目的が判明すると同時にここまで保っていた櫛田の表情も崩れ始めました。

「私が『堀北鈴音』を『退学』させたがってる」

私に、俺に足りないもの

過去に何があったのか知りませんが、櫛田が起こした事件のせいでクラスは崩壊。
その事実を知らない場所で過ごしたかったからこの学校に転校してきたのに、そこにいたのは同じ中学校の堀北。

堀北が過去の事件の詳細を知っていようがいまいが、事件のことを知っているだけで堀北を排除する心づもりです。

1巻でバスで出会った櫛田と堀北。

堀北自身はすぐに櫛田と気づかなかったが、堀北が同じ中学校だったと気づいた櫛田は堀北を嫌い始め、その嫌悪感を察知した堀北もまた櫛田を嫌い始めた。

卵が先が鶏が先かわからなかった答えはこういうことなんでしょう。

そしてここに至るまでの櫛田、堀北のセリフの意味深さ。

「堀北さんってどういう性格の人なのかな。友達の前だといろんなこと喋ったりする人?」
「てっきり同じ学校の出身か昔からのお友達だと思っちゃった。」

1巻 Dクラスの皆様方

堀北が綾小路と仲がいいと見るや否や、堀北の素性を探ろうとする櫛田。
一見、堀北と仲良くなるための情報収集をしている様に見えて、実のところは綾小路も同じ中学校だったのか、堀北は口が軽いのかを偵察していますね

「私にとってあなたの発言全てが不愉快なの」
「あなたが無理に私に関わらなければ、私は何も言わない。〜この発言の意味がわかるかしら?」

1巻 友達

そして堀北の発言もまた、真意はわからずとも櫛田の耳には「絡まなければ過去のことは公言しない」と捉えられる様なセリフです

堀北の真意はただ嫌悪感を抱かれている人に近づかれても困る、という意味にも捉えられますが、櫛田の耳にはそうは聞こえず、中学校のことを掘り返されている様に聞こえるでしょう。

やっぱりスペシャルな主人公・綾小路

堀北と須藤の挫折、櫛田の真意とてんこ盛りな体育祭でしたが、結局最初から最後まで綾小路の手のひらの上でしたね。

堀北の挫折、龍園の罠、櫛田の裏切り、すべてを見透かした上での堀北への叱責や最後の手助け。見事という言葉じゃ足りないぐらいお見事でした。

堀北・須藤にチームワークの大切さを学ばせ、”正統派”では太刀打ちできない龍園に対して対策を準備しておく。

自分の存在を大きく表に出さずにDクラスを成長させることで、結果的に綾小路がこの後何かせずともAクラスへの道筋ができる。

茶柱先生や堀北との約束を絶妙なラインで守っていながら、結局自分が目立たない様な立場を守っているやり方もさすがです。

周囲の生徒とのレベルの差が段違いですね。
同学年で相手になるのは龍園と不気味な坂柳ぐらいでしょうか。

彼らとの直接対決が楽しみすぎます。

次回は6巻〜7.5巻

ペーパーシャッフルの6巻に龍園との直接対決の7巻、その後日談が描かれる7.5巻と、1年生編の一番の盛り上がりポイントかなと思います。

特に7巻!

はじめの一歩にも負けないベストバウト!楽しみです!!


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