「彼女、お借りします」の19巻感想 後編です。
前編では本ブログで毎週投稿している感想記事のリンクと1話ごとの見どころをまとめ、後編で改めて気になるポイントを考察していきます!
19巻感想記事の前半はこちら!
18巻の感想記事はこちら!
Contents
19巻で気になるポイント!
和也の最高額投資デート+彼女力MAXの水原千鶴!
側から見ると最高のデートが待っているように思えますが、その裏には小百合ばあちゃんを亡くした寂しさが隠れている水原。
和也のデートによって水原の寂しさを解消することができたのか、見ていきます!
プロ彼女!彼女力MAXの水原千鶴!!
19巻は一冊使っての和也・水原のデート!
しかもレンタルデートは制服デート以来なので、待ちに待ったデート回です!!

2人の夢編で「一ノ瀬ちづる」とイチャコラする事は何度もありましたが、プライベートで会う機会が減った分「水原千鶴」の出番はなくなってしまいましたからね。
久しぶりの「水原千鶴」でのデート × 和也も過去最高の資金を投入 × 進展した2人の関係性!
間違いなく過去最高のデートになるだろうという要素しかない中、本当に過去最高と言えるデートでしたね!

服屋、映画、ランチ、ボルタリング、ディナーと、丸一日のデートで見せた水原のプロ彼女力は本当に圧巻でした。
『水原を元気付ける』という目的だった和也がその目的を忘れてしまうぐらいに和也をメロメロにしてしまいましたからね。
圧倒的な可愛さ × 気遣い
これがプロ彼女!水原千鶴の破壊力!!!
いやー、すばらしく良いものを見せてもらいました。
とはいえ、普段のレンカノらしくない一面も
今回のデートの水原の破壊力は本当にすごかったです。
表情、セリフ、仕草、どれをとっても圧巻の彼女力でした。
ですが、その一方でこれまで見せた事ないレンカノの行動をした部分もあります。
「和也君」
その一つが「和也君」呼び。

水原が和也を呼ぶときは「和也さん」か「あなた」呼びで、「和也君」と読んだのは最初と2回目のレンタルデート、まだお互いに全く接点がない時以来です。

栗林とデートした時も「駿くん」と呼んでいたので、水原のレンカノとしてのスタンスは「お客さんを「くん」付けで呼ぶ」ことだと推察できますが、今更その原点に立ち直るのは違和感を感じます。
ただ和也をからかっただけなのか、もしくは「レンカノに徹しよう」とする決意の表れなのか。

和也の追求に笑って誤魔化したのを見ると間違いなく後者でしょう。
「寂しさを出さずに彼女に徹する」
そんな水原の思いを感じる、水原千鶴らしくない場面でした。
手繋ぎ
らしくない行動のもう一つは「手繋ぎ」

レンカノとしては普通の行動かもしれませんが、手繋ぎを『デート中』に『水原から』提案するのはこれまでにない行動です。
たまたま和也の時だけデート途中の手繋ぎがなかっただけではなく、「レンタル彼女・水原千鶴」は『最後に手を繋ぐ』のが定番のデートプランであることは1巻の時点で判明しています。

過去、デート途中に手を握ったのは制服デートした時だけ。
それも水原からではなく和也からの提案に水原が承諾した形でした。

らしくない水原の手繋ぎですが、『和也君呼び』とは違って寂しさを紛らわすという以外の理由も感じられるんですよね。
1日デートという高額な指名をしてくれたことに対するサービス
服のプレゼントに対するサービス
そもそも水原が手を繋ぎたかった
レンカノに徹するために普段よりも彼女らしい行動をしたかった
デートが終わった後も手繋ぎの本心はハッキリしませんでしたが、普段の水原千鶴とは違っていたということだけはわかる行動でした。
心に空いた穴を埋める方法
より仕事モードに入り、より恋人らしい行動をした水原。
らしくない行動の裏には、やはり「小百合ばあちゃんを亡くした穴」があるように思えます。

皆 心に空いた穴を”仕事”とか”恋人”とかで埋めてるのよ
昔、水原自身が言っていたセリフがまさにブーメランで突き刺さってますね。
この二つのらしくない行動は、まさに自身の穴を埋めるための行動だったと思います。
意味のなかったデートと意味のあったデート
和也の元気付けるデート
和也自身はデートに手応えを感じていて、水原も間違いなく楽しんでいました。
ただ、和也がやらなければいけなかった事は「一ノ瀬ちづるを悲しみから救い出す事」であり、「水原千鶴を楽しませる事」ではありません。
後者であれば今回のデートは大成功です。過去最高資金を投入したデートは間違いなく”水原千鶴史上”最高のデートになったでしょう。
ただ、主人公がやるべきはそんなことじゃありません。
そういった意味では一連のデートに大した意味はなかったのかなと思います。
ただ、デート終盤、一ノ瀬ちづるの悲しさの一面に偶然出会えました。

たまたまディナーの場面で「おばあちゃんと孫」という重なる景色があり、
たまたま線香花火が一ノ瀬ちづるの過去をフラッシュバックさせた。
和也の意図しない形で起こった偶然が、一ノ瀬ちづるの悲しみに触れることになりました。
偶然であってもこの場面に出会えたのは和也のデートプランのおかげ。
偶然だろうがたまたまだろうが奇跡だろうが、和也の考えたプランのおかげでちづるの弱さに触れることができた。そういう意味では非常に意味のあるデートでした。

和也が本当にやらければいけないこと。
それは小百合ばあちゃんからも託された「ちづるの弱さを受け止めること」。

でも本当の彼女を受け止めてくれる人が必ず必要になる・・・。
小百合ばあちゃんに託された大事な役目。
和也だけに託された大事な役割。
ちづるの寂しさ、泣きたい気持ちに気づいた後の和也のセリフはよかったですね。
人に頼ることが苦手なちづるに「泣いていい理由」をあげ、涙をしっかりと受け止めてあげる。

線香花火からの一連の流れは2人の夢編を通じてできた信頼関係の賜物ですね。
だからこそ抱きしめ返せよ!とは思いましたが、そこは和也がまだ「レンカノと客」から脱却できない腑抜けさですよね。。。
ただ、水原に頼れる人ができ、和也の気持ちがより大きくなる。
このデートが2人にもたらしたものは大きかったなと思います。
今日のちづるは平穏である

人前で見せたちづるの弱さ。
それまで誰に頼ることもなく鉄の鎧をまとって1人で戦ってきたちづるが、ついに他の人に弱さを見せた結果、ちづるの寂しさは消え去りました。
自分の弱さに向き合うことができた”一ノ瀬ちづる”という女の子は一つ成長できたのかなと思います。
そして和也がやらなければいけなかったこと、和也にしかできないこと。
無事に達成しましたが、当の本人はそれができたのか疑心暗鬼で終わるのが、和也の自身のなさを表したかのかりらしい19巻の締めだったと思いますw
19巻のさいかわ水原!(と和也!)

水原とのハイタッチは2回目。
過去は「フェアなお隣さん」になったばかりでぎこちなかったハイタッチ。

それが今はこんなに自然に、笑顔でできるようになった2人。
和也と水原、2人の夢編で困難を乗り越え、距離が縮まった証が詰まった1コマだと思います。
20巻へ続く!
20巻は映画上映、そして新章!
変わった2人の関係性に和也・ちづるはどんな反応をして絡み合っていくのか。
そして瑠夏ちゃん、麻美ちゃんの2人はどう動いてくるのか。
新たなかのかりワールドを期待しています!!
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