【彼女、お借りします】《第215話 「元カノ」、七海麻美②》Part2 麻美ちゃんの過去の言動の真意を読んでいく

彼女、お借りします
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【彼女、お借りします】《満足度215 「元カノ」、七海麻美②》Part2の感想記事です!

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思想と一致しない言動

麻美ちゃんの過去が明かされたことで、親の強い束縛と『恋心』がわからなくなってしまった背景がわかりました。

ただ、浦島くんとの出来事は中学3年生。
そこで麻美ちゃんの『恋』は一旦停滞してしまうのですが、その後大学生になってから和也と1ヶ月だけ付き合っているんですよね。

もう恋なんてしないと言いながらも、手頃な男を捕まえて付き合う。

【3巻】満足度20 彼女と彼女①

誰でも良かったから手頃なとこ見つけただけだったのに

この不一致はなんでしょうか。

最初は和也に何か直感的なものを感じた、とか考えたんですけどね。答えはもっと簡単でした。
誰でも良いから彼氏が必要な理由は、ラベリングのためだけだったんじゃないかなと思います。

大学生になって飲み会が解禁されて、「彼氏持ち」というラベルが欲しかったから和也と付き合った。
付き合い始めた理由は本当にそれだけなんじゃないかなと思います。

本当は1ヶ月で綺麗さっぱり別れる予定だったんでしょう。
ラベリングを終えたら用済みですし、実際別れた直後はそうだったはず。
でも1年半後のハワイアンズでも麻美ちゃんは和也に関係した人物となっています。
その理由はまた後述。

また、和也以外にも嘘か本当かは微妙なところですが、高校時代でも2人と付き合っていることを明かしていた麻美ちゃん。

【2巻】満足度11 ポッキーゲームと彼女

でも嘘っぽい感じもしますが、仮に本当にいたとしても高校時代のラベリング扱いで終わってしまっているのかな。
和也の様な数奇な運命とは絡まない彼氏×2だったんでしょう。

麻美ちゃんの過去の言動を紐解いていく

ここからは、1巻からの麻美ちゃんの登場シーンを振り返ってみようと思います。
麻美ちゃんの背景が明かされたことで、新しく見えてくることも多々ありそうですからね。

和也との別れ

満足度1のスタート早々からやってくれた麻美ちゃん。

【1巻】満足度1 「彼女」、水原千鶴

ごめんっ他に好きな人できちゃった 別れよ?

この別れセリフは浦島くんが麻美ちゃんに伝えたのと同じなんですよね。

麻美ちゃんをどん底に落とした言葉。つまりは麻美ちゃんの中ではこれ以上ない別れの言葉。
この言葉=関係終了は身をもって体験している麻美ちゃん。
なので、本当にラベリングが終わった和也は用済みだったんですね。

軽そうに言っていながらも言葉の重みを感じます。

終わったラベリングと始まった破壊衝動

そのまま別れていればただのラベリング彼氏として役目を終えていたであろう和也。
麻美ちゃんが興味を無くしたのはこのコマでもわかります。

【1巻】満足度4 「元カノ」、七海麻美

この時には和也への興味は0になっていたんだなぁ・・・
215話を読むまでは、なんだかんだ和也に直感的なものを感じているのかなと思っていたんですが、そうじゃないんですね。

なので、この後に居酒屋で遭遇しなければ和也と麻美ちゃんの物語はここで終わっていたのでしょう。
でも居酒屋で会ってしまったんですね。恋する2人に。

【1巻】満足度5 元カノと彼女

結論、私は”恋する2人”を見ると壊したくなるのだ

自分の前に現れた恋する2人。
『元彼が彼女を見せつけた』は麻美ちゃんの衝動に拍車をかけただけ。根本的な部分にあるのは麻美ちゃんの抑えられない破壊衝動。
それがこの後の和也disに繋がり、見事に水原をその場から撃退。恋する2人の関係悪化に成功する訳です。

【1巻】満足度5 元カノと彼女

水原が帰ったことで『恋する2人』を壊せたと言う達成感を感じていた麻美ちゃん。

悪女やなぁ。多分この日一番テンションが高い麻美ちゃんだったんじゃないかなと。

でも幸か不幸か、この時の和也にとってはこの事件のおかげで麻美ちゃんとの関係が復活するんですよね。
『ラベリングを終えた用済み彼氏』という興味0の対象から、『破壊したい恋する2人の片割れ』ということで興味を持ってもらえる訳です。

和也にとっては興味0の方が良かったのか、マイナスでも興味を持ってもらえて良かったというのか、なんとも言えない状況になりましたね。

幸せについて本気出して考えてみた

居酒屋の帰りに和也をたぶらかせて、勝ち確で家路に着こうとしていた麻美ちゃん。
ですが和也の中にある水原の気持ちに触れてしまい、挙句は麻美ちゃんにも刺さる言葉を言われてしまいました。

【2巻】満足度6 失恋と彼女

俺がこの手で一生幸せにするんだって本気で思ってた・・・

浦島くんからも聞いたセリフ。本気の恋心を向けられている証。

本気の恋だった時を思い出す言葉が麻美ちゃんに刺さります。

和也が去った後の麻美ちゃんの表情の意味がやっとわかりました。

幸せだったはずの苦い思い出。フラッシュバックしたんでしょう。
ラベリングを終え用済みになった男からの言葉は、動揺と執着するキッカケ作りになったのかなと思います。

ラベリングの密度

付き合っていた1ヶ月間に過ごした密度が、よくよく考えるとすごいんですよね。

【2巻】満足度8 海と彼女②

ディズニーランドにスカイツリーにTDC(東京ドームシティホール?)と、いくら時間がある大学生とはいえ結構なアクティブっぷりですね。
これも、ラベリングに花を添えるための麻美ちゃんの考えだったのかなと思います。

もしも直喩だったら・・・

Part1の感想記事で胎児の表現が直喩か比喩かと挙げましたが、もし直喩だった場合、この場面で麻美ちゃんの視点に見えているのはきっと麻也ではないと思います。

【2巻】満足度8 海と彼女②

浦島くんとの間にいた赤ちゃん、、、麻美太郎(仮名)を思い出していてもおかしくはないですね。

ちょっと飛びすぎな解釈かもしれませんが、比喩だとしても麻美ちゃんの中にはもう『恋心』が生まれないというのを表しているのかもしれませんね。

付き合う理由を探す時間

和也が麻美ちゃんに告白した時、返事までの時間が長めだったことも、今考えると違和感の様に感じますね。

【2巻】満足度11 ポッキーゲームと彼女

手頃な相手を探すのに、ラベリングするのに適しているか否かを考えているんでしょう。

本気の恋心

捻くれてしまった麻美ちゃんにも、和也の叫びが響いたのは間違いありません。

和也を浦島くんに、もしくは昔の麻美ちゃんに置き換えても成り立つ様なセリフですね。

麻美ちゃんの中でも浦島くんとの日々が頭によぎったでしょうし、和也のこの叫びを聞いたから、麻美ちゃんの中で『なぜか執着してしまう男』になったのかなと思います。

【3巻】満足度20 彼女と彼女①

過去の自分に、浦島くんに重なる部分があるから麻美ちゃんも無意識に執着してしまったんだなと思います。

それに、こんなに真っ直ぐに気持ちをぶつけられたら気になっちゃうものなんじゃないですかね、きっと。
麻美ちゃんだって今は捻くれていても、昔はちゃんと『恋心』を持っていた訳ですし、何か心に響くものがあったから、無意識に揺れ動いたのかなと思います。

本当の恋をしていたから逆鱗に触れた

カラオケでの水原vs麻美ちゃんは終始見どころがありましたが、今振り返るとまた違った見え方もできますね。

【6巻】満足度47 元カノと彼女②

もう”恋人ごっこ”は・・・・やめて?

レンタル彼女に対する嫌味かと思っていましたが、麻美ちゃんの中ではそれ以上に重たいフレーズだったんですね。

橋の上でのやりとりはカラオケ以上に見え方が違って来ます。

【6巻】満足度49 告白と彼女

この人が私を一生幸せにしてくれる人かもしれないって考えたことはありますか?

麻美ちゃんに対しては禁句中の禁句ですね。
麻美ちゃんのイメージ的には何人もの男と軽い気持ちで付き合って来た様に見えますし、水原も和也を弄んでいる様に見えたので問いかけたんでしょうが、実際は真逆

一生幸せにしてくれるかもしれない、なんて考えは夢物語だと身をもって知っています。

むしろ、麻美ちゃんからしてみればそんなことを軽率に言う水原こそ、恋心を知らないと感じたのでは無いでしょうか。

本当の恋心を知らない水原が、恋心を知っていた麻美ちゃんに問いかける

この後の麻美ちゃんの嫌悪感に繋がるのも納得です。
ギャルっぽく遊んでいそうな麻美ちゃんが、清楚に見える水原のただ必死な姿がうざかった訳ではなく、現実を知らずに夢物語しか語らない水原に心底嫌気が指したのがわかります。

『和也の彼女』だから嫌悪している訳じゃない。麻美ちゃんの破壊衝動の前提は「恋は勝手にすればいい、けど壊したい」なので、嫌悪とは違う感情なんですよね。

なので、『水原千鶴』という単体に向けての嫌悪感が芽生えた瞬間なんだなと思いました。

蘇る破壊衝動

レンタル彼女のことを突きつけて2人を引き離し、麻美ちゃんのミッションは完了になる予定だったのかもしれませんが、結局和也と水原はそれ以上の気持ちと事情で繋がっていました。

【8巻】満足度62 夜と彼女①

和也が水原に好意を持っていることはここで再認識し、水原から和也への好意は電車再開した際に確認したんでしょう。

【10巻】満足度77 元カノと彼女④

どんな事情があろうとも、夜に男性の部屋に入ったという事実。
麻美ちゃんの中では『恋する2人』が改めて出来上がり、それと同時に破壊衝動が出て来たのでしょう。

表情に影が落ちてるのがその表現なのかなと思います。

水原を助ける気はない

これ以降、麻美ちゃんが目立つような登場シーンは2人の夢編が終わるまでありませんでした。
ですが次に出て来た時は嫌悪感はどこに行ったのか。水原の手助けをすると言って出て来た麻美ちゃん。

【21巻】満足度183 元カノと彼女⑤

でも215話での回想やここまでの行動の背景を見ると、水原の手助けなんて嘘っぱちなのがよくわかりますね。
水原を助ける気なんてサラサラ無い麻美ちゃん。実は2人の恋を応援する様な聖人でもない。

ただ2人を別れさせたいだけ。

何度も何度も”恋人ごっこ”を終わらせたと思ったら、また恋人ごっこを続けている2人。
それに終止符を打って、『恋する2人』を終わらせたいだけ。

それが麻美ちゃんの人生の暇つぶし。

未練の意味を探る

麻美ちゃんの過去の行動は、215話の過去編を読むと色々と見えてくるものがありますね。

ただ、そんな麻美ちゃんも苦しんでいるのがよくわかります。

【9巻】満足度76 元カノと彼女②

自分でも理由がわからずに和也に未練を残している麻美ちゃん。

麻美ちゃん自身は気づいていませんが、答えはとてもシンプル。

この自虐的な世界から救われたいだけ

ちょっとおしゃれに書きましたが、人の恋心を破壊するほど『恋心』に拘っている麻美ちゃん。
他人が持っている恋心を自分は持っていない。だから他人を自分と同じ立場に落とすことで自分を成り立たせていますが、本当はそうじゃないんです。

浦島くんと同じ様な『恋心』を示してくれた和也。
先に言うと、麻美ちゃんが和也との復縁を望んでいる訳では無いでしょう。

かつて浦島くんと麻美ちゃんの前に立ち塞がったどうにも抗えなかった敵。
そんな敵に抗えなかったから今の捻くれた麻美ちゃんができてしまった。

和也と水原に昔の自分たちを重ね、心のどこかではこの妨害の先にうまくいくことを望んでいるのかもしれません。
昔抗えなかった麻美ちゃんですが、もし抗っていたら明るい未来が見えていたのか。
今からでも抗うことで、小市民から脱出し、あの日死んでしまった小さな命をまた復活させることができるかもしれない。

破壊衝動は『恋心』への嫉妬でもあり、嫉妬は羨ましいと思う感情から来るもの。

麻美ちゃんの心の中には和也と水原を羨ましいと思う感情があり、2人がうまくいくことで自分もまた光を取り戻せるかもしれないという期待を描いているのかなと思いました。

まとめ:麻美ちゃんにも救われる未来がある

ということで、麻美ちゃんのこれまでを振り返ってみました。
麻美ちゃんが今苦しんでいること、この先にどんな光が待ち受けているのか、が掴めて来たかなと思います。

『恋心』を取り戻す麻美ちゃん。
敵に争い、立ち向かうことで成功することを知る麻美ちゃん。

麻美ちゃんが抱えている問題とその答えが明らかになり、あとは誰が救うかと言うところまで見えて来ました。

麻美ちゃんだけが2人を別れさせる悪者で終わらなさそうな未来が見えて、ほっとしています。


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