【ひげひろアニメ】《9話 過去》明かされた沙優の闇。大幅カットだった沙優の孤独を補足します!

ひげを剃る。そして女子高生を拾う。 
この記事は約10分で読めます。

ひげを剃る。そして女子高生を拾う。のアニメ第9話の感想記事です!

9話は「過去」!

原作最終巻がついに発売!!
吉田と沙優の物語の最後を見届けましょう!!!

足立 いまる (著), しめさば (その他), ぶーた (その他)

一颯は沙優の力になれるのか問題

沙優を迎えにきた実の兄である一颯。

沙優を連れ戻すのが目的ですが、決して無理矢理連れ戻すようなこともせず、吉田に対しても理解をした上で話を進めようとする姿は沙優の味方にも見えます。

あの人がそんなことするわけないでしょ、教えて、本当の理由

沙優を探している母。普通に考えれば娘がいなくなって心配する親の構図っていうのは普通のことですよね。でも沙優にはそれが嘘だと言い切れる何かがあります。

一颯がその事情を把握していない訳がないんですよね。それでも嘘をついたのは吉田に事情を隠したかったのか、沙優を騙そうとしたのかのどちらかかなと思います。

こんなところまで来て何を持って帰るのか。その答えが出るまで帰りたくない

沙優の強い決心を聞いてその思いを尊重するのは沙優の味方に見えます。
でも、沙優の家出を止められなかったという事は、一颯では沙優と母の関係を保つことができなかったという証でもあります。

はっきりと言ってしまえば実力不足な一颯。
何か策があって沙優を戻そうとしているのか、ただ母の傀儡なのか。

それによって沙優の味方にも敵にもなるなぁという印象です。

沙優の光と闇であった結子

沙優が家出した理由がついに明かされましたね。

彼女の名前は結子。沙優が高校に通っていた頃の友達。
孤独だった沙優の唯一の友達。

彼女が沙優といることで虐められ、沙優の目の前で自殺を選び、母親から謂れのない罪を迫られた結果、その状況に耐えられずに沙優は家出を選びました。

・・・というストーリーですが、アニメではかなり背景を省いてきましたね。
ちょっと省きすぎた感もあるので、補足したいと思います。

結子という女の子は沙優のかっこよさが好きで沙優と友達になる決心をします。
結子は自分自身に自信がない女の子で、自分が持っていない沙優のカッコ良さ、笑顔の素敵さに憧れて沙優を好きになりました。

沙優は元々一人でしたが決して一人を望んでいたわけではなく、学生生活でできた初めての友達である結子を友達として喜んで受け入れます。

ですが、沙優がとある男子からの告白を断ったことが、女子カースト上位の逆鱗に触れます。普通はそこで沙優がイジメのターゲットになりますが、カースト女子がとったやり方はとても陰湿なもので、沙優を一番傷つける行為として、たった一人の友達を虐めるという選択肢を取ります。

二人で戦おうと決心したのは沙優。でも決心したのは沙優だけでした。

結子を守ることで、結子が憧れた「笑顔が素敵な沙優」がいなくなってしまった
それが結子にとって何よりも耐え難いこと。

結子が失わせてしまった『好きな沙優』は結子がいる限りは元に戻らない。
『好きな沙優』を守る為に選んだ選択肢が自殺。

沙優からしてみれば『自分と関わったが故に結子を死なせてしまった
唯一の友達を自分のせいで殺してしまった。そんな自責の念。

大企業の荻原フーズの社長宅であり、自殺現場にいた唯一の人。
マスコミの格好のネタですね。
それが沙優の母親を追い詰め、元々うまくいっていなかった沙優と母親の関係は完全に破綻してしまいます。

・・・というのが、ストーリーの補足ですね。
アニメだと沙優と結子の関係の深さや結子が虐められる理由などがかなり端的だったかなと思います。

沙優の嘔吐がなかった

そしてまさかカットされるとは思わなかったのが『沙優の嘔吐』のシーン。

原作では結子のエピソードを話している際、自殺したシーンを話した後、沙優は嘔吐してしまいましたがアニメではカットされていましたね。

嘔吐するほどに辛い記憶、というイメージになりやすいのでアニメでも当然入ってくるかなと思いましたが、意外にもカットでした。

嘔吐のシーンを知っているからかもしれませんが、アニメだと結子の死を淡々と話しているような雰囲気になってしまった点にちょっと物足りなさを感じてしまいました。

自慰と抱かれることから感じる孤独感

沙優が家出してから、いきなり生生しいシーンが入りましたね。

最初はまさかの事後シーンかと思いましたが、よくよく見ると一人でいますし、一人で致していたってことですね。
自慰行為自体は確かに孤独感を表す表現としてはわかりやすいかなーと思います。

シーン自体はエロいシーンのはずですが、沙優の境遇を考えるとやっぱり孤独感の方が強く感じますね。

絶対に勘違いして欲しくないのが、男の家を転々としていた=自慰が好き、という訳ではなく、孤独感を埋める方法がわからなかったから手当たり次第にすがってみたという解釈です。

沙優自身が前に「求められると自分自身でいられると感じた」と言ってしますし、結子を失った孤独、母親から見放された孤独、兄の憐れみと離れたい孤独。
孤独を埋めるためのたった一つの行為が性だったのかなと思います。

沙優の2人目の友達

優子が沙優の一人目の友達で、目の前にいるあさみは沙優の2人目の友達ということになります。

優子が理想の沙優を追い求めていたのに対して、今の沙優を認めてあげるあさみ

どちらがいいとかではないと思うんですよね。今の沙優にはあさみの方が適しているというだけであって、友達から尊敬の念をもらえる事自体は悪いことではないと思いますし。

ただ、この過去を聞いて「頑張った」と声をかけてくれる存在は沙優にとってありがたいですよね。吉田と同じぐらいあさみという存在が大きいなと思うシーンでした。

吉田は何をするのか

沙優の過去を知った吉田。一颯が迎えに来ている以上、これ以上赤の他人が介入する問題ではないと口ではいいます。

それが吉田の考える『べき論』。
吉田の思いを無視した、吉田が考える一般論です。

柚葉に説教をされても、相変わらず思いを汲み取らない吉田。
相手の思いだけではなく自分の思いすらも汲み取らない姿勢は一貫していると捉えられなくもないですが、そんなことは求めてないんですよね。

ここまで関わって赤の他人もクソもないので、ガツンと最後まで沙優と関わり合ってハッピーエンドに持っていって欲しいところです!


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コメント

  1. 通りすがり より:

    嘔吐シーンのカットは、私はエンディングをカットしてでも入れたほうが良いと思いました。
    アニメ4話でも吐いていますからね。

    それと兄の優しさの解釈が、原作と違う説明になりました。
    原作では「兄の優しさには哀れみが含まれている」と沙優は語っており、それはアニメ3話の「無条件の優しさはない」と語る沙優の心境と一致するものでした。
    しかしアニメ9話では「(自暴自棄により)兄さんの優しさですら哀れみのように感じていた」に変更されています。
    つまり尺の関係とかにより、少なくともアニメでは良い人で行くという事かもしれません(5巻未読です)

    母親の台詞カットも残念でした。「たいした感情もないくせに」「あなたが友達ごっこなんかするからでしょ」があれば、沙優の高校時代状況がより視聴者に伝わったと思いました。

    良かった点は、知らない男の人に声をかけられ「帰るところない」と言う沙優の表情です。
    原作の挿絵ではアニメ1話のような笑顔ですが、明らかにおかしいです。アニメのような魂の抜けたような表情こそ、当時の沙優の心境だと思いました。

    しめさば先生が13話、5巻完結まですると仰っていました。10話は予告からして4巻残り全部を入れ込むように感じます。
    Bパートで「証明」「約束」は公開画像より確定。Aパートも「追走」「親友」は公開画像及び動画より確定ですが、追走をさらっと流すのであれば、もう少し尺はありそうです。
    公開画像からすると、バット冒頭部分は確定。でも「バット&家族」は尺からして入らないと思うのでカットでしょう。

    これは結末次第なんだと思います。ここで家族を入れると、恋愛的に結ばれる結末には持っていくのは難しいと感じます。
    ただ私は4巻の「家族」と「証明」で泣いているので、このシーンがカットになるんだったらショックですね。

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