【彼女、お借りします】《第146話 家族と彼女②》すべてが不安になってくる

彼女、お借りします
この記事は約5分で読めます。

無事に下見も終わり、当日の映画公開のイメージが徐々に固まってきました。

下見の帰り、小百合ばあちゃんは勝人じいちゃんに託された質問を水原に聞こうとします。

質問の中身は、そして水原の答えはどういったものなのでしょうか。

【満足度146 家族と彼女②】の感想記事です。

前回の感想記事はこちら!

小百合ばあちゃんの質問

「夢を見続けることに苦しんではいない?」

小百合ばあちゃんが聞きたいことはこれでした。

水原が女優を目指したいと夢を見て、その夢を応援した勝人おじいちゃん。

「おじいちゃんが水原をスクリーンで見る」夢を叶えることなくおじいちゃんは死んでしまいましたが、残された小百合ばあちゃんにはその夢を叶えようと必死にやってきました。

ただ、小百合ばあちゃん、そして勝人おじいちゃんからすれば、「夢」は子供を縛る枷でなかったかと心配だった訳ですね。

無理をしていない訳じゃない

小百合ばあちゃんの心配の通り、水原のここまでの道のりは”苦労”という他に言い表せる言葉はなかったと思います。

水原が回想で思い出しているシーンも、夢が半ば潰えた状況での嘆きでした。

それでも水原は前に進んだんですよね。
もっと言うと、和也がいて前に進むことができました。

勝人おじいちゃんの心配よそに、水原は夢をしっかり追い続け、実現しかけています。

困難も挫折もありましたが、それらを飲み込んで「無理をしていない」という水原は、強い自分という鎧で覆えているなぁと感じます。

夢は叶うという人

思えば、小百合ばあちゃんが「夢は叶う」と言っているシーンってなかったような・・・
(読者視点では描かれていないだけかもしれませんが・・・)

勝人おじいちゃんが死んでから、水原に夢は叶うと言ってあげた人はもしかしたら和也だけなのかもしれません。

もしその役目をこなせる人が和也だけなのであれば、今の夢だけではなく、この後に待っているであろう辛く厳しい現実を乗り越え、次の夢への希望を照らしてあげる役割は、やはり和也なのかなと感じる回想でした。

来てしまった・・・

映画公開までに体調が戻って夢が叶うのか、また夢は叶わないと試練を与えるのか・・・

まだどちらとも決まったわけではないですが、どちらにでも転ぶ状況になってしまいました。

小百合ばあちゃんの死は水原を前に進める一歩だと思っていた

当ブログでは以前から、「二人の夢編」は水原が和也を好きだと自覚する物語だと書いてきました。

理由としては、水原の夢を叶えるという大役をこなすことで、水原から大きな信頼感を得ること。
もう一つは、小百合ばあちゃんが死んでしまうことで「孤独」になってしまう水原が、傍で支え続けてくれた和也という存在の大切さに気付くと予想していました。

ですが、今週の最後のコマは自分としては真逆の雰囲気を感じました。

二人の表情・距離感からは完全に(心の)距離が縮まっており、すでに十分すぎるほどの仲の良さを感じさせます

お互いの想いは確認せずとも、実質的な両想いの状態。

自分が小百合ばあちゃんの死の後に想像していた二人の関係はまさにこれでした。

ですが、小百合ばあちゃんが死なずともこの空気ができてしまっているのであれば、逆にこの関係が破綻してしまうのではないかという心配がよぎります。

水原は弱い子

勝人おじいちゃんも、和也も、瑠夏ちゃんも墨ちゃんも、読者だって、水原は夢を成し遂げる信念を持った強い子だと思っているはず。

一番最後まで疑い続けた小百合ばあちゃんも、ついに「強い子」と認めましたからね。

でも、多分勘違いなんです。
前に小百合ばあちゃんが言った通り、弱い自分を強い自分で覆って、別の自分を演じていだけ。

【7巻】【満足度58】「彼女」、一ノ瀬ちづる③

人前では絶対に弱い姿を見せなかったから、みんな勘違いしてしまった。
水原だって自分の頑張りが報われなかった事に悲しむし、夢に挫折しかけたこともある。

辛いことがあったら耐えられず、夢だって諦めようとした。

【7巻】【満足度53】夢と彼女④
【12巻】【満足度102】夢と彼女⑤

小百合ばあちゃんの事は覚悟できている。

【11巻】【満足度90】彼女と期限①

そう言い切った水原ですが、これも弱い自分を隠して言ったセリフ

本当は弱い水原が、夢は叶わずに小百合ばあちゃんがいなくなってしまった時、今と同じ水原でいられるのか・・・

「夢は叶わない」という現実を突きつけられた時、「夢は叶う」と信じて後押ししてくれる和也を水原は受け入れられるのか

受け入れられない時、今の和也との関係も破綻してしまう事を予感させる最後の1コマでした。

次回は・・・「なんで」

小百合ばあちゃんは倒れてしまいましたが、これが夢が叶わなくなったという事にはまだつながりません

一時的な体調不良の可能性もありますし、仮に外出できなくとも、「映画に出ている水原を見る」なら病室でも可能です。

ただ願わくば、銀幕というステージで、夢を叶えた上で旅立ってほしい。。


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